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教員のメッセージ


総合政策科学研究科30周年を心よりお喜び申し上げます。HPトップの「研究科長挨拶」で総合政策科学研究科の今後の展望について触れましたので、ここではごく個人的な「大学院への思い」について述べたいと思います。約30年前、当時社会人であった私が大学院にリカレントする際、言葉には言い尽くせない様々な迷いがありました。ただし、周囲の温かい理解を得て実際に入学してみると、これまで出会ったことのない「知」に満たされる充実した日々であり、自分自身の選択が想像を超えて正しかったことを確信しました。私にとって大学院の5年間は、自分自身の研究を深めるだけでなく、自分自身とは何かを追求するための最高の場所であったように思います。これから入学される方々も、大学院でのかけがえのないひとときを全力で楽しんでほしいと考えます。

  • 足立 光生


このたび、総合政策科学研究科が創設30周年を迎えましたこと、心よりお祝い申し上げます。また、幸運にもこうした節目に立ち会うことができ、身が引き締まる思いです。分野の壁を超えて院生の方々と議論できるこの環境は、研究者である私にとっても大変貴重で、日々とても良い刺激を受けております。複雑化する現代社会の課題に対し、学際的かつ実践的なアプローチで挑み続け、多くの優れた人材を輩出されてきたことは誠に意義深いことであり、社会において今後さらにその重要性は高まっていくと確信しております。これまでの功績に深く敬意を表しますとともに、次の時代を切り拓く研究・教育の場として今後ますますのご発展を遂げられるよう、皆様と共に、尽力したい所存です。

  • 安達 晃史


総合政策科学研究科創立30周年おめでとうございます。大切な節目の年に総政の一員であることを誇りに思います。私が総政に着任したのは2008年の4月です。当時、私の研究室は今出川キャンパスの博遠館1階にありました。研究室の南側には同志社中学校のグラウンドがあり、野球部の子どもたちの元気な声がすぐ横で聞こえていたことが懐かしく思い出されます。これまでの17年、多くの総政の教職員および大学院生の皆様との出会いがありました。大学院教育の経験が浅く未熟だった私を、大勢の総政の皆さんとの交流と学び合いを通して育てていただいたことに対し、感謝の念に堪えません。今後も、微力を尽くして総政のさらなる発展のために貢献していきたいと思います。

  • 藤本 哲史


研究科創立30周年、誠におめでとうございます。30周年といえば人間の一世代に当たります。「新しい」というよりは、「歴史ある」の形容詞が似合う場となったのではないでしょうか。先生方は教育・研究方針を確立し、学生・修了生の方は社会の各方面で活躍し、職員の方々は働きやすい学校の仕組みを完成させ、といった成果が生まれているなと実感できます。次の世代、次の方向へと常に前に進む研究科であり続けることを願っております。

  • 畑本 裕介


総合政策科学研究科開設30周年、誠におめでとうございます。開設直後、大学通信「One Purpose」に「総合政策科学研究科が開設されました」との記事が掲載され、当時社会人だった私は会社の寮でたまたまそれを目にしたことから、退社して新たに学問の道に入ることを決意しました。幸運にも3期生として入学できたこと、また真山達志先生に師事することができたことで、現在は研究者として母校で教鞭をとることができています。この研究科がなければ私の現在はありませんでした。これから本研究科で学ばれる皆さんにとっても、本当に価値のある学びの機会を提供していかねばと思いを強くしています。未来志向の学問の世界で、社会のこれからを共に考えていきましょう。

  • 入江 容子


同志社大学総合政策科学研究科が開設30周年を迎えましたこと、誠におめでとうございます。同志社大学の各研究科を見渡してみますとき、「社会人教育」を一貫して先導的に担ってこられましたことを、まずは銘記しておきたいと思います。それと同時に、継続的に博士の学位取得者を輩出し、研究者の養成を実現されてこられたことに敬意を表したいと思います。この伝統をいかにして持続可能なものとしていくのかが、私たちの課題ではなかろうかと感じております。一方で、少子化の流れが加速するなかで、選ばれる大学、選ばれる学部であり続けるためには、学部と研究科との接続についても、これまで以上の努力が求められていく状況でございます。微力ではございますが、小生も研究科の教育と研究に多少なりとも貢献できるところがあれば、幸いでございます。

  • 柿本 昭人


1995年、総合政策科学研究科が創設された当時、私は法学研究科の大学院生でした。社会人院生を多く迎えていた総合政策科学研究科との交流を通じ、多様な価値観に触れながら、自身の学びを深める貴重な機会を得たことを、今でも鮮明に覚えています。個性豊かで向上心にあふれた多くの院生の皆さんと共に学んだ日々は、私にとってかけがえのない経験となり、その後の教員生活においても、大きな糧となっています。これまで大学院ゼミを中心に、修了生とのつながりは確実に広がり、着実に強固なものとなってきました。この総政コミュニティをさらに発展させるためにも、修了生の皆さんには、ぜひ後進のサポートという形で引き続き関わっていただければ幸いです。私自身も、より魅力的で刺激に満ちた研究科づくりに向けて、微力ながら尽力してまいります。

  • 川井 圭司


総合政策科学研究科30周年を心よりお祝い申し上げます。本研究科の大学院生は、社会人、留学生の方が多数在籍されており、多様なバックグラウンドを持つ方々で構成されております。また各院生は幅広い領域で研究活動に勤しまれています。このような院生の多様性が本研究科の最大の魅力かと存じます。近年、私は大学院生に加え、政策学部の学部生、若手の先生方にもご参加頂き、自主的な勉強会の場を設けさせて頂いております。参加者の興味に応じて、テーマは教育の経済学、ジョブ型雇用などを取り上げて参りました。毎回の勉強会においては、学問分野の垣根を超えてディスカッションが展開され、老若男女問わず様々な立場から発言がなされ、私自身も大きな刺激を頂いており、このような機会を持てることが、本研究科の醍醐味ではないかと秘かに自負しております。30周年という節目にあたり、研究科の良さを生かすような場を少しでも提供できるように、教育研究活動に取り組んで行きたいと心新たにしております。


  • 川上 敏和


私は2005年の春に総合政策科学研究科に着任し、創設以来30年のうち3分の2を共に歩んで来ました。研究科の入学者数のピークは2000年度で、前期課程だけで100名の新入院生を迎え入れました。その頃に比べれば、私が知る20年間では入学者は減ってはいるものの、以前にも増して多様性に満ちた院生が入ってきてくれているように感じています。この背景には開設当初の公共/企業政策コースに加え、ヒューマン・セキュリティ研究コース、技術・革新的経営研究コースなど当研究科が常に教学体制の柔軟な見直しをはかり、変化を遂げてきたことがあります。時代の要請や社会のニーズを的確に察知し対応することで、今後も魅力的な大学院であり続けたいと希望しますし、その過程に微力ながら私が貢献することができれば望外の幸せです。

  • 川浦 昭彦


様々な研究分野の学生がともに学ぶ総合政策科学研究科では、1つの分野にとどまらず,今まで知らなかった学術分野や方法論について学ぶ機会が得られます。近年、ダイバーシティという言葉がマスコミで取り上げられることが増えてきました。多様な人材を登用し、受容することで、生産的、創造的な組織風土を創り上げていくことができるという考え方です。本研究科は、まさしくダイバーシティな学びの環境を提供してきたと言えるでしょう。社会はますます複雑で解決困難な課題に直面していかざるをえません。専門性だけでなく幅広い視野とスケール感を持った人材こそがこの難題を乗り越える原動力になると考えています。今後とも本研究科が社会の持続的な発展に貢献する人材を世に送り出し続けることを祈念しています。

  • 久保 真人


総合政策科学研究科は、故安枝英訷先生(元法学部教授・総政研究科長)の先見の明と調整力によって生まれたと言っても過言ではありません。先生は、社会人を主たる対象とする専門職大学院制度を10年近く先取りしていました。また、学部・大学院の新増設に遅れをとっていた当時の同志社大学で、独立研究科を立ち上げるという大事業に対する学内合意の調達を、ほぼ一手に引き受けておられました。その後の総政は、後期課程を設置して、高度専門職業人だけでなく研究者の養成においても大きな実績を残してきました。また、研究科を基盤として学部を作るという安枝先生の構想は、政策学部の創設で実現しました。そのような動きに、微力ながらも貢献できたことは、私にとっても大きな歓びと誇りです。今後も総政がますます発展することを期待しています。

  • 真山 達志


総合政策科学研究科の修了・在籍されたOB・OGの皆さん、ゼミや授業でご一緒した皆さん、早いもので、もう20年にもなりますね。武藏勝宏です。2004年から総合政策科学研究科に着任し、2010年からは政策学部に身分を移して、学部・大学院を担当しています。立法政策過程論では、専門の立法学の知見を活かして、文献の輪読から法案や立法過程の調べ方まで、手取り足取り受講生と取り組んできたことが懐かしいです。修論や博論の執筆では、夜遅くまで、研究室でパソコンやプリンターをフル回転させて、論文の作成に取り組みましたね。修論・博論を書いたり、就職活動をしたり、今、社会の第一線で活躍されている皆さんの礎を築いたのが総政での学びだったのではと思います。これからも健康に気をつけて益々のご発展を願います。「たゆまず善を行いましょう。飽きずに励んでいれば、時が来て、実を刈り取ることになります」(ガラテヤの信徒への手紙6章9節)

  • 武藏 勝宏


総合政策科学研究科創立30周年おめでとうございます。同志社大学の総合政策科学研究科は大きく激動する社会において、多角的な視点から問題を捉え、効果的な解決策を導き出し、実践できる人材を育成する学び舎です。私は地域の課題をこれまでになかった革新的な手法を考案し、社会実験をしながら、社会経済のシステム変化を促すソーシャル・イノベーターの育成に向けた学びの場づくりを行っています。総合政策科学研究科には高い問題意識と課題解決のための強い熱意を持った大学院生が集まっています。各々の専門分野や研究のテーマは多種多様であり、その多様性故に、研究科での多角的な学びや学生同士の学びあいを通じて、多くの学生が革新的な解決策を着想し、これからの社会が必要とする研究成果を生み出しています。また、地域社会との積極的な交流、協働のもと行われる学生の社会実験及び研究成果は、新たな社会課題を解決する方策として着実に地域に普及しています。これまでの蓄積を生かしながらさらに研究科が発展していくことを期待しています。

  • 中島 恵理


創立30周年、おめでとうございます。総合政策科学研究科は、社会の多様な課題に対し学際的かつ実践的な視点で挑む人材の育成を目指す大学院としての役割を担っています。米国では同様のプログラムが国際関係・公共政策系の名門大学院において実施されてきましたが、30年前の日本において、このような独立大学院は先駆的な存在でした。多様な分野の知見を結集し、未来を切り拓くリーダーを輩出してきた30年は、我々の社会にとって大きな意義を持つものです。今後も、リカレント教育を担いつつ、社会に出る前に学びを深めたい学部卒業生のニーズにも応えられるよう、研究科の一員として力を尽くしていきたいと思います。最後になりましたが、研究科の発展と修了生の皆様の益々のご活躍を祈念して、お祝いの言葉とさせていただきます。

  • 根岸 祥子


このたびは、総政30周年おめでとうございます。総政で社会人と議論する中で理論と実践が統合され、社会に役立つ実学を学びました。このことは、私にとっても大きな財産です。常に執行イメージを想像しながら、政策案を検討する癖は、総政の院生時に身につきました。総政は、学部からの学生、公務員、議員、会社員、 NPO 職員等が集まり、自分たちの問題関心について理論化する大学院であり、本気で公共政策の改善を考えるコミュニティです。さらに博士後期課程は、海外のジャーナルでとりあげられた最先端の理論を解釈し活用するアカデミックな場でもあります。今後ともこのような実学の習得と最先端の研究を行う場としての総政が発展することを期待しております。

  • 野田 遊


「三十而立」。高度専門職業人の育成を目的に独立研究科として創設され、今年創立30周年を迎える総合政策科学研究科も独り立ちの年に当たります。2010年度からは政策学部と共学の一体化が図られ、政策学部卒業生の進学も増えました。多様なバックグラウンドを持つ異なる年代の仲間と共に学ぶことは、総政の学びの特徴の1つです。急速に進展するAI社会においては、人間にしかできない能力(創造性、共感力等)が求められます。総政が掲げる「社会の問題解決に貢献するような人物」の養成は、ますます重要性を持ってくるでしょう。修了生の皆さんには、是非これからも学び続け、また、総政での研究を活かして社会に貢献していただきたいと思います。皆さんのご活躍と総政のますますの発展を祈念して、私の祝辞と致します。

  • 大島 佳代子


今から30年前の平成7年から変わることなく、総合政策科学研究科では、異なる学問領域の知識や方法論が相互作用的に機能する学際的問題解決アプローチがとられてきましたが、平成の終わり頃から令和の時代になって、「エビデンス」がやたらと注目されるようになりました。学術研究において、客観的な事実に基づく考察や議論は当然のことですが、それに加えて生成AIの急速な進化により、単なる事実の羅列では独創的な研究にならないことが以前よりも明白になってきています。このような時代だからこそ、総政の学際性から生まれる創造的なアウトプットが重要であり、研究分野での貢献は勿論のこと、社会貢献にもつながるアウトカムをもたらす総政の存在意義がますます高まっているように思われます。

  • 多田 実


総合政策科学研究科創立30周年,誠におめでとうございます。総政出身者,総政教員として,心からお慶び申し上げます。修士・博士課程を総政で過ごすことができたこと,現在教員として総政の伝統を紡ぐ役割を仰せつかっておりますことを誇りに思います。そして,研究者としてのアイデンティティを涵養してくださった歴代の総政教員の皆様,スタッフの皆様,諸先輩方に感謝申し上げます。総政での院生時代は,様々なご専門をお持ちの先生方・先輩方そして同級生の皆さんと交流することで,「学際性」を体感できる刺激的な日々でした。この学際性こそが総政の良さであり強みであると思います。その伝統・強みを発展させるために,これからも教育・研究に勤しんでまいります。

  • 田中 秀樹


総政30年の歴史の中で、私はその3分の2(20年間)を、教育・研究のスタッフとして関わってきました。教員・学生ともに、興味・関心・学識の幅広さにおいて、国内の人文社会科学系大学院においても、稀有な存在であり続けているのではないかと思います。卒業生にとって、法律、政治、行政、経済、組織にまたがる学際的・融合的なカリキュラムのもとで身に着けた調査研究力は、学界、官界、財界等、いずれの世界で活躍するにせよ、今後、より身近で向き合う機会が増えるであろう社会課題の解決に必ず役立つと思います。高い公共意識と高い経営意識を掛け合わせて、学識を深める意欲に富み、社会に貢献する姿勢をもった学生を育てられるよう、次の10年を目指して、学生とともに私も研鑽に励もうと思います。

  • 田中 宏樹


総政30周年ということで、大学院での経験が持つ意味を少し考えてみました。自分のことを申し上げれば、私が最も勉強・研究したのが、院生の時でした。沢山の書籍を読み、教室や飲み屋で仲間と議論を重ね、眠れない夜は朝まで研究に取り組みました。博論執筆時には、資料が散乱した机で深夜まで作業し、倒れるように寝床に入り、夢にも博論が出てきて、うなされました。かと思えば、良い議論を思いつき、突如起き上がり、再び机に向かったりもしました。知的欲求は尽きることがなく、エネルギーにも満ちている。修了された方も類似の経験があると思いますし、在学生の方は今、経験されていることでしょう。こうした経験は、今しかできず、のちに大きな財産、皆さんの血肉となります。これからも総政で皆さんの伴走者として、この経験を目撃していきます。

  • 富樫 耕介


私はこの4月から総政・政策学部にお世話になっていますが、「本当に色々なバックグラウンドの先生方がいらっしゃるんだな」というのが、昨年就職活動をしていた際の偽らざる第一印象でした。着任してまだ一ヶ月ながら、その環境の有り難さを折に触れて実感しています。こうした優れた環境を支えてきたのは、創立以来30年にわたる先生・職員の方々の膨大な努力に違いありません。少子化の進行に伴って高等教育機関の運営を巡る状況が厳しさを増していますが、他方では、大学院での教育が労働市場において果たす役割も今後益々大きくなっていくことと思います。本研究科が長きにわたって、社会において普遍の重要性を持つ「政策」に通じる人材を輩出し、教育・研究の拠点であり続けることを願ってやみません。

  • 辻 優太郎


「変動期」「過渡期」というフレーズは書きあきていますが、それでも、多くの事件が世界各地で起きており、まさしく世界は激動していると言わざるを得ません。私は相変わらずヨーロッパの片隅によく行き、そこでも、数年前には気づかなかったような動きが見られます。さて、日本はどうでしょうか。中長期的には、少子高齢化による人口減少に伴う様々な構造的変化が起きていることは確かでしょうが、海外の激動に比して、何となく安閑としている日々が続いていないでしょうか。それが私の加齢による感受性の鈍化の故であれば良いのですが、日本の将来について、ふと心配になります。研究室の机の前でボーッとしている我が身と違い、総政修了生の皆さんは、いずれも社会の前線で頑張っておられます。皆さんの実感を是非とも御教示願いたいと思っています。

  • 月村 太郎


総合政策科学研究科の30周年は、偶然にもそのまま日本の「失われた30年」の時代と重なります。産業革命以来、先進工業国が前提としてきた経済成長と人口増の時代はすでに終わりに近づきつつある一方、地球温暖化、移民問題、経済ナショナリズム、インフラ更新など、様々な課題が横たわるようになっています。また、一国単位で解決できる問題の余地はますます狭まり、グローバル・ガバナンスの強化が求められています。日本のみならず世界各国で、日本で、これから「解がない課題」はますます増えていくでしょう。我々に問われているのは、政策の力で次の30年を切り開くことができるか、です。

  • 吉田 徹